FC2ブログ

クマの読書日記

小説と猫とお酒が好きな・・・ブログです。

Top Page › お気に入り度 ★5つ › 老乱 【久坂部 羊】

老乱 【久坂部 羊】

老乱 【久坂部 羊】
<読んだきっかけ>
こないだ読んだ「芥川症」が良かったのと、
ある本の巻末に本書の広告があり、気になったので。。。


<あらすじ>
五十川雅美は、製薬会社に勤める夫と高校生の息子・中学生の娘との4人暮らし。
ある日、近くに住む義父・幸造78歳がちょっとしたトラブルを起こす。
すこしずつ感じる、違和感。
義父は、認知症なのでは?と疑い始める。
やがて疑いが確信へと変わり・・・



<ネタバレ&感想>
うん、コレはいろいろな人に読んでもらいたい本。
本書300ページを超す長編なんだけど、読む手が止まらなかった。
おかげさまで睡眠不足です。

本書、最初は雅美の視点で始まる。
「義父は認知症なのでは?」と疑い始める。
夫に相談しても軽く流されるが、やがて夫も事の重大さに気付く。
雅美夫妻の視点と、認知症になった幸造の視点で描かれる。
この幸造視点が、胸が苦しくなる。
&幸造の言動に、納得というか・・・ウチの義父母と同じだ。と思う所がいっぱいありすぎた。
もちろん、雅美にも激しく同意。(私の現在の立場は、雅美に近い)

高齢者って、「自分はまだ出来る!」アピールをしてくる。
息子や孫に「何か」あった時に、自分は役に立つと思っている。
役に立つ時もあるのかもしれないけど、私の経験では役に立った事は一度も無い。
邪魔をされて、かえって迷惑なケースしか経験していない。
私みたいな考え方で、高齢者を省くのは良くないのは分かっている。
でも、緊急事態にそーいうことに構ってられない時には本当に疲弊する。
(私だって余裕がある時には、きちんと相手をしてます)
高齢者って、自己評価が高すぎだよね?と思ってしまう。
(あぁ、、、今は黒わぐまです。不快な思いをさせてしまったらゴメンなさい)
出来ない事を責めないから、お願いだから邪魔だけはしないで!って思う。
(去年、こーいうトラブルが何度もあった)

話は脱線してしまったが、
本書は認知症小説。
認知症になってしまった高齢者目線と
自分の親(義理の親)が、認知症になってしまったら?
という小説。
介護の不安。お金の不安。など描かれてました。

もちろん、全ての人が同じケースじゃないだろうけど、
とてもじゃないが他人事に思えなかった本。

介護って、心身共のボロボロになるんですよね。
周りの人や、介護サービスを上手く使わないと身を滅ぼす。
当然だか、最初はどうしたら良いのか分からない。戸惑う。

本書のラストは、綺麗に描きすぎていると思った。
少しネタバレになってしまうのだが・・・
雅美たちが住むマンションに、義父・幸造を引き取ってからがほとんど描かれてないのが残念だった。
自宅で介護するっていうのも大変だと思うんだけど・・・



介護される側は、自分の老いを認めたくないのだと。

&認知症になってしまう側だって辛いんだと。
自分が覚えてない事で怒られたり、いろいろと制限されるのが苦痛だと。
今まで普通に出来ていたことが出来なくなるって、屈辱だし怖いのだと。


介護する側は、老いを認めて欲しい のだと。
出来ない事は、出来ないでフォローするから、出来ないことを認めて欲しい。
・・・が、こちらにも生活があるからフォローするのにも限度がある。

介護する側が、全てを受け入れるのがベストだと。
何があっても怒らず、慌てず、全てを受け入れる覚悟が必要なんだと。
でもって、一人でがんばったらダメだと。
それが、なかなか出来ないのよねぇ

誰しも、通過する介護する側&介護される側。

全てがこの通りじゃないだろうけど、一度は読んでおいた方が良い本だと思う。



お気に入り度
★★★★★
お気に入りというか、、、勉強になったし、他人事じゃない小説だった。



スポンサーサイト



最終更新日 : 2019-08-11

No title * by hito
この作家さんの廃用身で、衝撃を覚えました。
それ以外のは未読だったので、また読んでみます!
確かに他人事じゃないから。

No title * by takako
わぐまさんにとって、かなり身近な衝撃的?な本だったんですね。
先日読んだ「嗤う名医」でも、認知症の人の心の内が描かれてて、自分の病気を認めず怒ってばかりの話だった。

介護は経験しないとその辛さは分からないことでしょう。 無理をしない!と言うのは簡単だけど、綺麗事では済まされないし、全て受け入れるなんて無理!
私も勉強します・・・

No title * by おんだなみ
認知症の介護は当事者に成って見ないと、本当の意味で実感出来ないですね、
父の時は、色んな意味で認識不足だったんぁ~とつくづく思います。

No title * by わぐま(*^。^*)
> hitoさん
私は、この作家さんまだ2冊目なので「廃用身」は知らないです。読んでみよ~かな。
コレね・・・他人事じゃないです!
それに、自分も長生きすれば必ず老いるのだし。
今の私には衝撃的な内容でした。

No title * by わぐま(*^。^*)
> takakoさん
はい^^ 衝撃的でしたよ~~~。
「嗤う名医」知らないです。認知症・・・自分が認知症なのを認めないんですよね。も~~~~ね、かなりやっかい!!
「嗤う名医」読もうかな。
介護してて「無理をしない」って絶対に無理!無理しなくて良いなら、本当にしないよ?って・・・(笑)
でもね、、、寛大な心というか、ドーンと構えている事が必要なのかな?と思います。
な~んて偉そうなこと言ってるけど、私もかなりパニックになったりしてます^^;

No title * by わぐま(*^。^*)
> おんだなみさん
認識不足、、、誰だって最初はそうですよね。
私も最初は、ワケが分からなかった。もぉ、日々勉強でした。
認知症の介護、本当に当事者じゃないと分からない。やったこと無い人にアレコレ言われると腹が立つ(笑)
でも自分もいつか必ず老いるのよね。頑固なババアにだけは、なりたくないなぁ。

Comment-close▲

Comment







管理者にだけ表示を許可

No title

この作家さんの廃用身で、衝撃を覚えました。
それ以外のは未読だったので、また読んでみます!
確かに他人事じゃないから。
2018-02-27-17:16 * hito [ 返信 * 編集 ]

No title

わぐまさんにとって、かなり身近な衝撃的?な本だったんですね。
先日読んだ「嗤う名医」でも、認知症の人の心の内が描かれてて、自分の病気を認めず怒ってばかりの話だった。

介護は経験しないとその辛さは分からないことでしょう。 無理をしない!と言うのは簡単だけど、綺麗事では済まされないし、全て受け入れるなんて無理!
私も勉強します・・・
2018-02-27-19:57 * takako [ 返信 * 編集 ]

No title

認知症の介護は当事者に成って見ないと、本当の意味で実感出来ないですね、
父の時は、色んな意味で認識不足だったんぁ~とつくづく思います。
2018-02-27-21:35 * おんだなみ [ 返信 * 編集 ]

No title

> hitoさん
私は、この作家さんまだ2冊目なので「廃用身」は知らないです。読んでみよ~かな。
コレね・・・他人事じゃないです!
それに、自分も長生きすれば必ず老いるのだし。
今の私には衝撃的な内容でした。
2018-02-28-11:04 * わぐま(*^。^*) [ 返信 * 編集 ]

No title

> takakoさん
はい^^ 衝撃的でしたよ~~~。
「嗤う名医」知らないです。認知症・・・自分が認知症なのを認めないんですよね。も~~~~ね、かなりやっかい!!
「嗤う名医」読もうかな。
介護してて「無理をしない」って絶対に無理!無理しなくて良いなら、本当にしないよ?って・・・(笑)
でもね、、、寛大な心というか、ドーンと構えている事が必要なのかな?と思います。
な~んて偉そうなこと言ってるけど、私もかなりパニックになったりしてます^^;
2018-02-28-11:09 * わぐま(*^。^*) [ 返信 * 編集 ]

No title

> おんだなみさん
認識不足、、、誰だって最初はそうですよね。
私も最初は、ワケが分からなかった。もぉ、日々勉強でした。
認知症の介護、本当に当事者じゃないと分からない。やったこと無い人にアレコレ言われると腹が立つ(笑)
でも自分もいつか必ず老いるのよね。頑固なババアにだけは、なりたくないなぁ。
2018-02-28-11:13 * わぐま(*^。^*) [ 返信 * 編集 ]