FC2ブログ

クマの読書日記

小説と猫とお酒が好きな・・・ブログです。

Top Page › お気に入り度 ★5つ › 最後の医者は桜を見上げて君を想う 【二宮 敦人】

最後の医者は桜を見上げて君を想う 【二宮 敦人】


<読んだきっかけ>
土曜日の朝のテレビで紹介していた本。

<あらすじ>
「死神」と呼ばれる医師の桐子(きりこ・男性)は、
「死」を受け入れ、残りの人生を自分の選択で生きる道もある。と説く
副院長の福原は、どんな症状であっても奇跡を信じて最後の最後まで治療する。と考え、
二人の医学生の頃からの友人・音山は、対立する二人の仲を取り持とうとする。

「死」が近付いている患者に向き合った時、医師はどうするのか?
患者の選択は?


<ネタバレ&感想>
図書館に無かったので、リクエストした。
うん、めちゃくちゃ良い!!
コレ、買っても良い本。いや、、、買いたい!!
(文庫だから¥650+税)とお手頃価格。

どこから感想を書けば良いのか分からないくらい、濃い。
副院長の福原。の考え方は、比較的今の現実の医療の考え方に近いのかな?
どんな症状の患者に対しても「諦めるな」と言い、最後まで望みを捨てず・奇跡が起こることを信じて治療する。
「死神」と呼ばれている桐子(変わった苗字だ!)は・・・
患者のカルテを見て、現実的なことを言う。
治る可能性は無いとか、余命半年だとか、、、
言葉をオブラートに包むこともせず(私もしないが・・・^^;)、はっきりズゲズゲと言う。
最初は、もっと優しい言葉で言えば良いのに・・・って思ったけど、でもそれは違う!って考え直した。
優しい言葉は、かえって患者を傷付けるのかな?と思った。
現実としてありえない医師だけど、桐子は好き!
現状を説明し、治らない病だったとしたら、残りの時間を有意義に使うのも、一つの方法だと言う。
奇跡を信じて諦めるな!という医師・福原と
残りの時間を有意義に使ったら?という医師・桐子。
どちらも、真剣にまっすぐに患者と向き合っている。

そのふたりの医師の、医学生の頃からの友人・音山。
音山は、この仲の悪い二人の仲裁に入ろうとしている。
そして音山自信は、患者とともに迷う医師だった。


本書、本当に何箇所もアンダーラインを入れたくなった。
(図書館本なので、出来なかったけど・・・)
桐子。
例えばの話・・・
視覚を失うかわりに死を免れるとしたら許せますか?
聴覚を触覚を失ったら?足が無くなったら?
どこまで受け入れられますか?
具合的にどこまでだったら自分の命の対価に差し出せますか?
どこまで差し出せるかとは、どこまで命に価値を見出せるかと同義です。
あなたにとって命とは、どんなものですか?
きちんと考えたことありますか? 

また別の会話。
(ある人物が、桐子に向かって「君はこーいう考え方でしょ?」と言う。)
命の価値は、その「長さ」じゃなく「使い方」にあるわけだろう?

またまた別の会話。(ある患者の言葉)
俺の望みは”ただ生きること”では、無いんだよ。 


基本的にイヤな奴というのが出てこなかった。
個性の強いふたりの医師。
どちらも、違和感を感じたけど・・・言ってることはスジが通っていると思う。
でも、やっぱり私は桐子に出会いたい。
自分の寿命が残り半年くらいで・・・
入院して治療したのならは、3ヶ月くらいは寿命が延びて、苦しんで苦しんで治療して、治療費も高額になり家族にも様々な負担がかかるとしたら?
寿命が1ヶ月になったとしても、私は入院&治療を拒否すると思う。

2年くらい前に、義母の体調が悪くなり 死というものに向き合うことになった。
それでも、どっか他人事だった。
約1年前に、自分自身が「膠原病」だと医師に言われ、、、原因不明の難病だと。原因が分からないから根治することが出来ない。ただ、予後が良い病気だとも。
5年生存率は、95%。
20人いれば 19人は生きてるけど、1人は死ぬ。
自分が、19人に入れるか?1人の方に入ってしまうか? 分からない。 
という状況になり・・・「死」が近くなった。
今まで漠然としていた「死」が、身近なものになった。
良くも悪くも「死」というものについて考えるようになった。
治療を、どこまで希望するか?を、考えた。
でも、どっかの小説でもあったけど「死」を考えるイコール「生きること」を考えているのだ。
死とは、自分がどーやって生きたか!だと思う。
とことん治療して、治療して・・・延命を希望するのも良いし!
治療を止めて、自由に生きたい!と考えるのも良いし!!
それは、患者が自ら決めるべきだと思う。
決められる状態でいたいと思う。

・・・と、少し脱線してしまったが。
本書、私の2017年マイベストに入ることは間違いないだろう。
あぁ、図書館に返したくない!!!

お気に入り度
★★★★★

スポンサーサイト



最終更新日 : 2019-08-11

No title * by hito
私も、桐子に面談してもらいたいと思いました。
なかなかこういう医者はいないよね、すぐ訴えられるし。
苦しいだけの延命治療はしたくないな。
人は必ず死ぬのに、自分はまだまだだろうなんて、何の根拠もなく思ってしまっていて、すごく怖くなってしまいました。

No title * by わぐま(*^。^*)
> hitoさん
読んでもらえて嬉しいです。
うん、苦しいだけの延命なんてイヤだ!
そうなのよね、人は100%死ぬのに「死」に対して何も考えてないのよね。うん、私も病気になる前はそうだったよ・・・。でも、今はアレコレ考えてる。

Comment-close▲

Comment







管理者にだけ表示を許可

No title

私も、桐子に面談してもらいたいと思いました。
なかなかこういう医者はいないよね、すぐ訴えられるし。
苦しいだけの延命治療はしたくないな。
人は必ず死ぬのに、自分はまだまだだろうなんて、何の根拠もなく思ってしまっていて、すごく怖くなってしまいました。
2018-07-18-19:25 * hito [ 返信 * 編集 ]

No title

> hitoさん
読んでもらえて嬉しいです。
うん、苦しいだけの延命なんてイヤだ!
そうなのよね、人は100%死ぬのに「死」に対して何も考えてないのよね。うん、私も病気になる前はそうだったよ・・・。でも、今はアレコレ考えてる。
2018-07-20-10:35 * わぐま(*^。^*) [ 返信 * 編集 ]